最近、体の重さが気になっていた。
無意識に糖分を摂りすぎている自覚はあったが、なかなか制御できない。
糖尿病と診断され、医者からは食事制限を言い渡されたが、現実はそう簡単には変わらない。
そんな時だった。
知人が言うには「飲むだけで2kg減った」というお茶があるらしい。
サラシア茶という、どこか異国めいた響きが心に残った。
「スリランカ産のサラシア茶は成分がいいんだ。手に入れるのも難しいが、これは正規ルートで、政府公認の原料を使ってる。無添加で天然サラシア100%だよ。」
彼の説明は続く。
スリランカの上流階級が、古くから美容と健康のために飲んできたという。
中でも「サラシノール」という成分が、余分なブドウ糖の生成を抑えるらしい。
さらに、炭水化物や糖分を分解する酵素「α-グルコシダーゼ」の働きを抑制するという。
聞けば聞くほど、まさに私に必要なものだと思った。
「味はどうなんだ?」と尋ねると、彼は笑って答えた。
「木の香りがする。最初は独特かもしれないが、次第にまろやかな味わいに変わり、毎日飲むと体が変わってくる。俺はそれで2kg落とした。」
その一言に背中を押され、私はそのサラシア茶を試すことにした。
帰宅後、さっそく茶を淹れてみると、確かに木の香りが鼻をくすぐる。
飲み口は軽く、深い味わいがじんわりと体に染み渡る感覚だった。
数日間、毎朝の習慣にサラシア茶を加えてみた。
大きな期待はしていなかったが、ある日、ふと気づくと階段を上る足取りが軽くなっている。
いつもなら途中で息が切れるのに、なんとなく最後まで息が続いていた。
まさか、と思いながらも、次第に体が軽くなっている感覚が確かにあった。
一週間後、体重計に乗ると2kg減っていた。
飲むだけで本当に効果が出るとは信じ難い話だが、現実に数字が示している。
もちろん、食事に気をつけるようにはしていたが、あの木の香りのする一杯が私の生活に変化をもたらしたのは間違いなかった。
朝、カップから立ち上る香りが心を落ち着かせる。
サラシノールの力なのか、アーユルヴェーダの知恵なのか、体重だけでなく心の中の重さも少しずつ和らいでいく気がした。
このサラシア茶は、私の新しい日常の一部となっている。