暑さ寒さも彼岸まで――そう聞かされながら、この夏の終わりにようやく救いの手が差し伸べられた。
昨日から、朝晩はあのじっとりとした空気が嘘のように、涼しい風が肌を撫でる。
昨晩は夕涼みも兼ねてウォーキングに出かけると、万博記念公園の方で花火が上がっていた。
ウォーキングでなんとか糖尿病を押さえ込もうとしているのだが、最近「血糖値スパイク」という言葉を知った。
その言葉を初めて聞いた時、心のどこかで「まさか自分に関係あるわけがない」と思っていた。
だが、調べてみると、その症状はまるで私の日々を映し出しているかのようだった。
食後、少しの時間が経つと急に体がだるくなる。
集中力が途切れ、目の前の景色が霞むような感覚に襲われることがある。
そう、まさにそれが血糖値スパイクだ。
食事の後、血糖値が急激に上昇し、その後一気に下がる。
その激しい変動が、体にストレスを与え、眠気や倦怠感をもたらす。
私の体の中で、知らぬ間にそんなドラマが繰り広げられていたとは、実に皮肉な話だ。
病院での診断は、糖尿病。
それだけでなく、最近は肋間神経痛にも見舞われている。
どこかで「歳を重ねると身体が自分の思うように動かなくなる」と聞いたことがあるが、それが現実になりつつあるのだろうか。
それとも、これは単なる偶然か。
それはどうでもいい。
今、私が知るべきは、どうやってこの血糖値スパイクという敵に立ち向かうかということだ。
医師は言った。
「まずは、食事の順番を変えること。野菜から食べ始め、その後に炭水化物を取る。そして、食後すぐに運動を取り入れることで、血糖値の急激な上昇を防ぐことができる」と。
それを聞いた時、私は心の中で苦笑した。
「そんな簡単なことを、今までやってこなかったのか」と。
だが、それこそが真実だった。
日々の忙しさにかまけて、食事をただの習慣として処理してきた結果、体はそのツケを回してきたのだ。
私の生活は、これからも続く。
血糖値スパイクという敵が現れようと、また新しい敵がやってこようと、それが私の人生を止めることはない。
だが、その敵に対する備えを怠れば、確実に痛い目を見ることになるだろう。
私はそれを、避けるつもりはない。
敵を知り、戦うだけだ。
朝晩の涼しさが戻ったこの季節、私は新たな決意を胸に抱いている。
日々の食事を、そして体の変化を、もっと真剣に捉える。
そして、血糖値スパイクを意識しながらも、この現実と向き合う。
結局のところ、人生も健康も、最後に笑うのは誰かという単純なゲームなのだから。